皆さん、自分の老後について、漠然とした不安を抱いたことはありますか?
病気もせず、身体も心もしっかりしていて、最期まで自立していられるのが理想ですが、人生100年時代と言われる今、最期まで自立している高齢者はわずかで、やはり誰かに支えてもらわなければ生きていけない方が大多数ではないでしょうか。
自分の子供や孫に介護してもらえばいいという考え方もあるかもしれませんが、私は、これまで家族を介護する側の大変さを見てきたので、安易に子供や孫に介護というものの全てを担わせてはいけないのではと思うのです。
もちろん、近くに住んでいればたまにのお手伝いなら出来るかもしれませんが、介護のプロにお願いする方が、心身のメリットは大きいのではないかと思います。親を介護する側の年齢は、50代以降から多くなると思われますが、その方にも人生や生活があります。いくら我が子だからと言って、その1日を、全て親の介護に使わせてよいのでしょうか。また、独身の方や夫婦でも子供がいない方などは、最初から、子供や孫に…という選択肢はありません。
そうした中で、自分の老後にはどういった選択肢があるのかを知りたくなり、私なりに調べてみました!
皆さんの老後の選択肢が広がることを願って…
幸せな老後を送るために知っておきたいこと
老後の選択肢を知っておこう!
しかしながら、人生は何が起こるかわかりません。突然病気になるかもしれませんし、事故にあって身体が不自由になるかもしれない、そして認知症になってしまうかもしれません。
何が起こるかわからない人生のために、老後の選択肢の知識を持っておきましょう。
介護施設や老人ホームにはどんなものがあるの?
また、国や地方自治体が運営する公的施設なのか、民間企業が運営する民間施設なのかの違いもあります。ここでは、それぞれの施設の内容を見ていきたいと思います。
1. 特別養護老人ホーム
寝たきりや認知症など、在宅での生活が困難な介護度の高い人が入所。入浴、排泄、食事などの介護、その他の日常生活の世話、機能訓練などを行う。終身利用が可能。
費用が安くて入居希望者が多いため、入居待ち期間が長い。【月額5~22万】
2. 養護老人ホーム
介護の必要性は無いものの、経済的な理由や身体的や精神的な理由で在宅で生活が出来ず、かつ在宅サービスを受けられない方が対象。生活に困窮した高齢者が自立した日常生活を送り、社会復帰ができるように支援することが目的の施設。
介護施設では無いので、介護が必要になると退去しなければならない。【月額0~14万】
3. 介護老人保健施設
病院退院後、自宅に戻るのが難しい、要介護状態の65歳以上の高齢者が、医療ケアやリハビリを受けられる施設。食事や排泄の介助といった介護サービスは提供されるものの、主に自宅などに戻るためのリハビリが中心。
4. 介護医療院
医療処置が必要になり、自宅や老人ホーム等での生活が困難な方、要介護や認知症の方が入所出来る。医師や看護師が常駐し、長期入所や終身利用が可能。【月額8~20万】
5. ケアハウス
自立して生活するのが難しい、60歳以上の高齢者が対象。夫婦の場合は、どちらか一方が60歳以上であれば入居出来、食事や介護のサービスを安い料金で受けることが出来る。
介護型と一般型の2種類がある。介護型は、専門スタッフによる介護サービスが提供され、万が一入居後に介護度が高くなっても退去は迫られない。
一般型は、家族からの支援が難しい60歳以上が入所可能。原則として、介護度や医療依存度の高い人は入所不可。【月額6~30万】
※ケアハウスには初期費用が必要な場合がある。
1. シニア向け分譲マンション
バリアフリー設計の分譲マンションで、安否確認の見守りサービスやフロントサービス、生活支援サービスなどが提供されているのが特徴。
食堂や図書室、温泉やフィットネスジムなどが共用施設として提供されるなど、富裕層向けの設備が充実した物件が多い。【月額10~30万】 2. サービス付き高齢者向け住宅
60歳以上から入居可能な、バリアフリーの賃貸住宅。
安否確認や生活相談サービスが提供される。介護が必要になったら、外部サービスを利用しながら生活出来るが、介護度が高くなると住み続けるのは厳しい。【月額10~30万】
3. グループホーム
65歳以上の認知症の⾼齢者が、専門スタッフのサポートを受けながら共同生活を送る小規模の介護施設。施設のある市区町村に住民票がある方だけ入居可能。
専門スタッフのサポートを受けながら、可能な範囲で役割を持った自立した生活を行う。少人数で穏やかに暮らせる環境が整えられている。【月額10~30万】
4. 介護付き有料老人ホーム
基本は介護が必要な65歳以上の方が対象ですが、介護が必要のない自立した方が利用出来る、混合型の施設もある。
24時間介護スタッフが常駐し、掃除や洗濯など身の回りの世話や、食事や入浴、排せつなどの介助サービス、機能訓練、レクリエーション、サークル活動などのサービスが受けられる。入居条件も幅広く、定額で手厚い介護ケアが受けられる施設。【月額15~35万】
5. 住宅型有料老人ホーム
食事や洗濯、掃除や買い物代行などの日常的な生活支援サービスが受けられる。介護が必要になった時は、外部の介護サービスを受けることになる。
介護度や医療依存度の高い方は入居出来ないことがある。【月額15~35万】
6. 健康型有料老人ホーム
介護の必要が無く、自立生活が可能な方の施設で、家事手伝いなどのサポートが受けられ、日常生活を楽しむための設備が充実している施設。
そのため、介護が必要になったり、認知症を発症した場合には退去する必要がある。
サークル活動やイベントがあり、アクティブに人と繋がりながら暮らしたい方に向いている。【月額15~50万】
介護施設や老人ホームの種類を見てわかること
これは、公的施設の方が、圧倒的に安く利用出来ます。
次に施設の違いですが、介護が必要か必要で無いかで、利用出来るか出来ないかということが決まりそうです。
また、介護が必要無い方のための施設に入居すると、介護が必要になった時は退去を迫られる施設もあるようです。
いざという時のために
まずは、自分が住んでいる地域の公的施設や民間施設の種類と場所、料金を事前に確認しておきましょう。60歳前後から、資料請求をしたり見学に行ったりして、どんな雰囲気なのか、自分に合う施設なのかを確認しておくのもいいですね。
また、入居の目的や介護が必要かどうかなどの身体のタイミングで、施設を決めることになりますが、迷ったらプロに相談してみましょう。
地域包括支援センターや民間の介護施設紹介センター、その時点で在宅介護サービスを利用している場合はケアマネジャーなど、1人で悩まずとも相談に乗ってくれる方がいますよ。
まとめ
祖父母や両親世代、そして自分の老後のために知識を役立てよう!
老人ホームや介護施設なんて、まだまだ若いから必要無いと思うでしょうが、祖父母や両親世代の介護が必要になった時にも、知識としてとても役に立ちますよ。
公的施設の特別養護老人ホームなどの人気のある施設は、入居待ちの期間が長いことがありますので、「急遽入居したい!」と思っても、すぐには入れないことがあります。
そのため、早いうちから、老後をどう過ごしたいか漠然とでもいいので考えておくとよいでしょう。
入居後に、自分と合わない、自分が望んでいた場所では無いと後悔しないように、各施設の特徴をしっかりと学び、自分が思い描く老後を送れそうな施設を、いざという時のために見つけておくとよいかもしれません。
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